nagatakのブログ

タグ:中洲大洋劇場

これほど公開を待ち焦がれた映画はありません。


原田マハさん原作・山田洋二監督作品「キネマの神様」

昨日から公開が始まりました。

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昨夜も、原作を読み返していたゆえ、とても静かなオープニングを想像していたのですが、


少々異なりました。


原作ファンの方は、少し戸惑われるかもしれません。


原作と映画は別物ですね、それぞれに魅力がある。


この作品は、ご存知のように公開まで大変な産みの苦しみを味わった作品。


アフターコロナとビフォアコロナの間(はざま)で完成した作品と言えるでしょう。


作品のあらすじは、どうぞ公式サイトでご覧になってくださいね。


午前中の劇場には、老齢のご夫婦も多くいらっしゃいました。


この作品にふさわしい観客ではないでしょうか?


原田さんの原作は、ひたすら主人公(ゴウちゃん)の映画愛が描かれているのですが、


映画では、どちらかと言えば家族の再生。


自信を無くした人間の再生が描かれているように思います。


山田洋二監督作品は、常に人に対する優しさが溢れていますね。


不器用な人間の描き方が上手い。


それにまんまとのせられて、涙してしまいます。


とても一度では感動を背負いきれない作品ゆえ、何度か鑑賞する予定でいます。


また、ゴウちゃんの駄目さ加減や、淑子ちゃんの健気さや、優しいテラシンに会いに行こうかと…


とても素敵な作品です。


ぜひ、感染対策を万全にして、映画館でご覧になってください。


観終わったら、きっと人に優しくしたくなりますよ。


では、また…。



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中洲大洋劇場で公開中のシネマ歌舞伎「籠釣瓶花街酔醒」を観てまいりました。


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シネマ歌舞伎については、こちらをご覧ください。シネマ歌舞伎 | 松竹 (shochiku.co.jp)

あらすじは~簡単に言うと、田舎者の商人、次郎左衛門(中村勘三郎さん)が吉原で花魁八ツ橋(坂東玉三郎さん)に一目ぼれ。八ツ橋に入れあげた挙句、身請けの話しもチラホラと。それを怒った花魁の情夫(中村仁左衛門さん)に次郎左衛門との縁切りを迫られ、心ならずも縁切りの為、次郎左衛門を冷たくあしらう八ツ橋。恥をかかされ、悔し涙で吉原を後にする次郎左衛門…4ヶ月経って、機嫌を直し吉原に戻ったように見えた次郎左衛門ですが・・・というお話。


この作品、実際に江戸時代 吉原で起こった事件を元に書かれたお芝居だそうです。


八ツ橋の哀れに心を寄せる方もいらっしゃるでしょうが、


わたくしは人間がもつ悪意と善意について、考えさせられました。


悪意が暗い雲ならば善意は明るい光でしょうか?


どうぞ善意が勝る世の中であって欲しいと、この芝居を観ながら切実に感じました。


たいそう豪華な面々の共演。


シネマ歌舞伎でしか観られない舞台です。


ぜひお早めに映画館でご覧になってくださいね。



では、また…。


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中洲大洋劇場

中洲大洋劇場で上映中のシネマ歌舞伎「鰯賣戀曳網」を観てまいりました。


シネマ歌舞伎については、Webサイトをご覧になってくださいね。


あの三島由紀夫氏の作品です。


冒頭で主演のお一人である玉三郎さんも仰っていましたが、


三島作品にしては、ハッピーなエンディングです。


あらすじはとてもシンプル。


身分違いの遊女(実は身を落としたお姫様)に恋した鰯売り。


鰯売りとお姫様の恋が成就して、めでたしめでたしと言うストーリー。


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勘三郎さんと玉三郎さんの最高に贅沢な共演。


現代の舞台では絶対に観る事ができない、シネマ歌舞伎ならではの作品です。


上映は今月24日まで、ぜひ劇場でご覧になってハッピーな気持ちになってください。


では、また…。



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中洲大洋劇場

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浮世絵師で好きなのは、北斎と若冲。


この二人、随分テイストが違うじゃない?とお思いでしょうが、


好きなものは好きなのです。


毎月1日はファーストデーとかで、¥1,100で観れました。


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主演は、若い北斎を柳楽優弥さんが、齢を重ねた北斎を田中泯さんが演じられます。


注目なのは、元々舞踊家である田中泯さんが演じる北斎。


鬼気迫る演技かと想像していたら、素晴らしく純粋でピュアな演技なのです。


美しい風景や珍しいものを見つけた時の驚き、


北斎ブルーと言われる「ベロ藍」を発見した時の喜びよう…


田中泯さんの感性の豊かさに感動しました。


江戸の庶民が愛した北斎の作品を現代に生きる我々も美しいと思う。


北斎が旅した山や川や海をわたくしたちのDNAが原風景として覚えており、
同じように美しいと思える事に心が震えました。


日本の美しさ、日本人の感性の繊細さ、豊かさ、


そんな事を教えてくれる素晴らしい作品。


ネタバレしてはいけませんので、あらすじ等は公式サイトでチェックしてください。



お時間のある方は、ぜひ感染対策をして劇場でご覧になってくださいね。



では、また…。

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中洲大洋劇場

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中洲大洋劇場で本日より公開中のシネマ歌舞伎「研辰(とぎたつ)の討たれ」を観てまいりました。


シネマ歌舞伎については、Webサイトをご覧になってくださいね

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あらすじ
赤穂浪士討ち入りのニュースは、江戸から離れたここ近江の国、粟津藩にも伝えられ、剣術の道場はその話題で持ちきりです。しかし一人だけ、赤穂浪士を馬鹿にする人物がいました、もと町人、研屋あがりの守山辰次です。仇討ちなんて馬鹿馬鹿しい、武士といえども潔い死を望まない武士もいる筈だと言い出す辰次を、家老の平井市郎右衛門が叱り付けました。すると現実的で抜け目ない辰次はすぐに態度を変え、剣術に優れた市郎右衛門に剣術を学びたいとお追従を言う始末。主君の奥方、萩の江の前で、市郎右衛門に散々に打ち据えられて、辰次は仕返しに一計を案じますが・・・


「研辰(とぎたつ)の討たれ」は元々歌舞伎狂言なのですが、それを野田秀樹さんが作・演出して2001年に初演され、大ヒットした作品です。


今回は2005年5月の歌舞伎座での公演です。


16年前の作品ゆえ、(故)中村勘三郎さんや坂東三津五郎さん等…今は拝見したくても出来ない方々の演技が光ります。


勘九郎さんや七之助さん、幸四郎さん、獅童さんがとてもお若くて、良い意味でフレッシュな感じ。


あらすじからは、想像できない程お腹の底から笑える舞台です。


なれど、高性能カメラゆえに、お顔にかいた大量の汗まで残酷に映し出されて、


全身全霊で演じられる勘三郎さんを拝見していると…楽しい演技に笑いながらも、


なんだか命を削りながら演じられているような、少し悲しい気持ちにもなってきます。


今月20日までの公開です。


ご覧になれる方は、ぜひ劇場でご覧ください。


では、また…。


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中洲大洋劇場

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